見つけたダイヤは最後の恋～溺愛は永遠の恋人だけ～

私達の本当のスタート

伊織さん……
そこまで不安にさせてしまってごめんなさい…

伊織さんの私を想ってくれる気持ちが痛いほど伝わって…嬉しくて…嬉しくて…私も涙が止まらなかった。



しばらくすると、伊織さんが私の顔を覗き込んだ。

「風呂、入るか？疲れただろうし、寒かっただろ？」
とても優しい顔で、そう言ってくれた。

「伊織さんは…まだですよね？」

「あー…うん、まだだけど」

あ…
「ごめんなさい…私が遅くなったから…」
申し訳なくてそう言うと、
「俺がそうしたかっただけ」
って笑ってくれた。

もぅ…優しいな……大好き。

「じゃあ伊織さんが先にどうぞ」
って言っても伊織さんは譲らなくて…結局、私が先に入らせてもらった。


お風呂は浴槽にお湯が張ってあって、冷めてもいなかった。
私がいつ帰ってきてもすぐに入れるように準備していてくれたのだと思うと、また嬉しいのと申し訳ないのとで涙が溢れた。




お風呂から上がりリビングに戻ると、伊織さんはソファに横になって眠っていた。

…安心して眠くなったのかな……

伊織さんを無理に起こすのはやめて、そっと毛布を掛けた。

そして私は寝る支度を整えると、ベッドで横になった。