愛は手から零れ落ちる 2nd.
「朋美・・・へんなプロポーズになってしまってゴメンな。元気になったらちゃんとした場所でカッコよくするからな。」
「バカね。十分にうれしいわ。でも、お母様は大丈夫かしら?」
「大丈夫だよ。ジイちゃんがどうにかしてくれる。母親はジイちゃんには弱いんだ。だってあいつ俺が子供の時俺のことジイちゃんに預けて遊んでたからな。偉そうなこと言えないはずさ。それにちゃんと朋美のことを知れば嫌われるわけがない。」
「それならいいけど・・・結構きっついお母さんだったから・・・私母が居ないからよくわからないけど子供のことになると必死だって聞いたことあるから・・・特に男の子は・・・」
「そうだよな。初対面でビンタ食らったんだからな。俺だってビンタはされたことないのに・・・」
「えー、そうなの? 私も初めてだったけどね・・・」
「痛かった?」
「うん、痛かった。」
「朋美・・・ごめん。こっちに来て・・・」
壮はベッドの上で体を起こした。そして私を引き寄せた。
「壮、無理しちゃダメ・・・」
「でもさ、もう我慢できないんだけど・・・朋美・・・」
壮は熱いキスをして服の中に手を入れてきた。
「壮、ダメだったら・・・」
「ちょっとだけ・・・」
壮はもう止まらなかった。
いつの間にか二人は寝てしまった。
朝、私は壮の声で起きた。
「朋美・・・そこの薬飲ませて・・・」
「えっ、どれ? 痛いの?」
「うん・・・痛い・・・」
「もー、無理するから・・・」
私は壮に痛み止めを飲ませた。
身体を拭いて着替えをさせると、少し顔が赤いように思ったので、熱を測ると37.5℃あった。
「壮、熱あるよ。だるい? 」
「うーん、寝れば治る。」
壮は寝てしまった。
私は心配しながら熱を下げようと頭や首に熱を下げるシートを貼った。でもすぐにそのシートは温かくなってしまった。
2時間後、もう一度熱を測ると38.5℃あった。慌てて病院に電話を入れて先生にどうしたらよいかを聞いた。
先生は39℃を超えるようなら炎症が起きている可能性があるので直ぐに救急車を呼んで病院に来ること、解熱剤を飲んで下がってくれば問題ないので、それでも明日様子を連絡してくれと言ってくれた。
・・・壮のバカ・・・無理するから・・・もー・・・