爽やか系イケメンの本気。
「真紘くんかっこよすぎたね〜っ!」
「王子……もしかして私の王子様……?」
「うわあ限界だわこれは。違うから安心しな」
近くの女子の会話が聞こえて、ちょっと面白いななんて思う。
真紘くんに視線を移すと、真紘くんもこっちを見ていて。笑顔で手を振ってくるから恥ずかしくなってしまう。
また周りから歓声が上がって私に視線が集中する。
「いいなあ宇原さん…っ!」
「でも真紘くんが宇原さんにゾッコンって噂があるのも納得だわ」
……なんて噂だ。そんなものもあるのか。
少し呆れていると、視線の先にいた真紘くんはこっちに走ってきているのが見えて。
「美桜……!」
あっという間に私の目の前に来た真紘くんは、爽やかって感じの笑顔で私の名前を呼んだ。
「…お疲れ様」
サッカーのプレイもだし、今日ずっと笑顔でいたこともすごいなと思う。
やっぱり真紘くんってすごいよね……疲れちゃうんじゃないかな。
すると、真紘くんは私のことをじーっと見つめ始めた。