爽やか系イケメンの本気。



「この公園、今の時期が一番花綺麗らしい。落ち着くかなって思って」

「……綺麗」


周りを見渡すとお花だらけで。
遠くに人がいるのに、まるで私と真紘くんの二人の世界みたいな感じ。

近くにあるピンクと白のお花に近づいてしゃがみこむ。

……いい香りがする。
すると、そのお花にひとつの蝶が止まった。


「……ふふっ」


その様子を見て、思わず笑みがこぼれた。
……すごく落ち着く。


「……っ」


その時、後ろから真紘くんの足音が近づいてきて。
その音に気がついて後ろを振り向くと、


「…可愛すぎなんだよ、ばか」

「……っへ」


真紘くんが私の身体を包み込むように優しく、でも強く抱き締めた。
全身の体温が一気に上がる。
……っ、なに急に。


「ほんとになんで今日そんなに可愛いの。いつもだけど」

「…っ真紘くん……?」

「可愛すぎて、俺おかしくなりそう」

「あ、あの……っ」


なんで、そんなこと言うの……っ。



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