爽やか系イケメンの本気。
そのまま席に戻っていく桜と真紘くんの後ろ姿に、複雑な気持ちを抱えた。
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「そういえばさ〜、最近美桜ちゃんの人気が前より上がってきたよね」
「……なにそれ?」
今は四時間目。先生が出張で自習監督の先生もいないからみんな自由だ。
男女何人かが真紘くんの席に移動して喋っている中、私は桜と二人で暇だねと話していた。
それにしても……人気って、なんの話?
「いや〜、美桜ちゃんって元々すっごく人気だったじゃん?高嶺の花っていうか。私だって美桜ちゃんと友達になる前からよく目で追っちゃってたし」
「……え」
……人気、だったのか?私が見られてたのは目立つ顔してるからでしょ?
「自覚ない美桜ちゃんも可愛いよ」
「…ありがとう」
「あー冗談だと思ってるでしょ!……最初はみんな美桜ちゃんのこと近づきずらい存在って感じなんだけど、最近は美桜ちゃんがピュアって気づかれ始めてもっと人気になってるんだよ」
「ピュ……っ!ピュアじゃない……!」