爽やか系イケメンの本気。
「絶対ありえないね。桜と俺は従兄妹だよ」
「え……?い、いとこ……?」
え……え……?
頭の処理が追いつかない。なに……?従兄妹?
ポカーンと呆然と立ち尽くす。
涙が引っ込んで、ジワジワと理解が追いついてくる。
まって……従兄妹……!?
桜と真紘くんが……?そんなの、聞いたことない……!
「従兄妹ってこと学校では隠してんだよ。てっきり桜から聞いてるもんだと思ってた」
「え……」
今までの事を振り返る。
桜が真紘くんのお母さんのことを知ってたことも、お互い本性を知ってることも、全部従兄妹なら知っててもおかしくないこと。
人前ではお互い名字呼びで、人が居なくなると名前呼びだったし。
じゃ、じゃあ私は……一人で勘違いして、泣いて……っ。
ぶわっと顔が熱くなるのがわかる。
ど、どうしよう……これじゃあ、好きって言ってるみたいで。
「……美桜」
「……っ!」
「逃げようとしてんの?……逃がさない」