爽やか系イケメンの本気。
「その後一人になってしゃがみこんで震えている美桜に駆け寄った」
「……」
「……あれだけ強く見えた美桜が、弱く小さく見えて。俺が守りたいって思った。こんな気持ちを人に持つのは初めてだったけど、すぐにわかったよ」
「……っ」
「美桜が、好きだよ」
これは……夢なの?
私……今真紘くんに、好きって言われた。
夢。夢に決まってる。
でも……夢だったらこんなにも心臓がうるさいぐらいに騒がしくはならない。
こんなにも体温が上がるのを感じることは出来ない。
気づけば目に溜まった涙がポロッと頬を伝っていた。
「笑顔にしたいって思ったのは美桜が初めてなんだ」
「……っ」
「俺が好きなのは美桜だけだよ」
「……っ、本当に?」
「本当。嘘じゃない」
胸がソワソワして。じわじわと暖かく満たされていく。
これが……幸せってものなのだろうか。
「わ、私……っ」
「うん」
「い、今まで、人に頼ることとか、したくなくて……っ。でも、真紘くんはいつも私を助けてくれて……っ」