爽やか系イケメンの本気。
「可愛すぎて止まんない」
次の日の朝。
私と、真紘くんの周りは男女で囲まれて動けない状態。
なんですか、この状況は。
遡ること十分前。
朝、学校の門に近づくと、そこには人だかりがあって。
珍しい光景にびっくりするが、興味ないからスルーして門をくぐろうとすると、
「美桜……!」
私の名前を呼ぶ声が聞こえて、振り返る。
その声は人だかりの方から聞こえて、まさかと思うと。
「ま、真紘くん……っ?」
そこから出てきたのは真紘くんだった。
驚く私とそんな私に笑顔で駆け寄ってくる真紘くん。
「ど、どうしたの……?なんで」
「美桜のこと待ってた」
「え?」
「早く会いたかったから」
「……っ!?」
そんなことを、笑顔で言った真紘くんに朝から顔が赤くなってしまう。
ま、まさか待っててくれるなんて。
「一緒に行こう」
そう言ったかと思うと、真紘くんは周りに人がいるのにも関わらずスっと私の手を握ってきて。