爽やか系イケメンの本気。
え、なにこれなにこれ、顔が熱……っ。
知らない、初めての感覚に頭がおかしくなりそう。
「あー、許せない。俺の妹に手を出すなんて」
「…え、な、手……っ!?」
何言ってんの南朋……っ!!
南朋はなんだか、気に入らなそうな顔をしている。
……そっか、運んでくれたのか。
それはすごくありがたい。
「とりあえず美桜、熱が38.3あるから寝てな。明日休みな」
「…わかった」
大人しく従うとまた私の頭を撫でて、
「よーっし!俺がご飯作ってやるからな」
と言って出ていってしまった。
1人になった部屋で今日のことを鮮明に思い出す。
姫宮さんを助けて、そしたら柚希くんが上着かけてくれて、家までお姫様抱っこ……っ。
また顔に熱が集中する。
「な、なにこれぇ……っ」
顔を手で隠し困惑する。
柚希真紘くん……か。
熱下がったら、ちゃんとお礼言おう。