爽やか系イケメンの本気。
「じゃあ行こうか美桜」
「え……っ?」
真紘くんは、ニコッと私に笑って手を取ると、人に囲まれているのにも関わらず隙間から抜けて教室の中へ進んで行った。
え、いいの……?人めっちゃいたのに……?
後ろを見ると、ニコニコと笑顔で私たちを見ているクラスメイト達。
どうしたのみんな……。
私の席に視線を移すと、そこには桜が私を待っていて。
私が真紘くんに連れられながら歩いているのを見て、泣きそうな顔をして駆け寄ってきた。
「美桜ちゃん……っ!!」
「桜。おはよう」
そんな桜に、笑って返す。
「ごめんね美桜ちゃん……っ私、真紘とのこと言ってなくて……っ」
「全然いいよ。知れてよかった」
「で、でも……美桜ちゃん泣かせちゃったし……」
「それは私が勝手に泣いただけだよ」
本当に気にしてないから、そんな思い詰めた顔しないで。
「私もごめんね桜」
「う〜っ、美桜ちゃん大好き……っ!」