爽やか系イケメンの本気。




私の頭にぽんと軽く手を置くと、笑って階段を降りていってしまった。
それに対して心がポカポカとする。


「じゃあ行こ、美桜」

「うん……!」


もう一度真紘くんに手を握られ、空き教室に向かった。



────────────────



「うわ、やっぱり美桜のお弁当美味しそう」

「…そうかな」


真紘くんは、朝コンビニで買ったであろうパンを片手に私のお弁当を覗き込んでくる。
……そんな目で見られたら、あげたくなっちゃうじゃん。


「……食べてもいいよ」

「…!じゃあ俺、こないだ美桜ん家で食べた卵焼き食べたい」

「うん、いいよ」

「……あーんして」

「へ……?」


なんだか真紘くんが犬みたいで可愛く思えて、笑ってお弁当を差し出すと、そんな爆弾発言。
あ、あ、あーん、して……っ!?
かああっと顔が熱くなる。

む、無理無理……っ、恥ずかしいよ……っ。



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