爽やか系イケメンの本気。
「……だめ?」
「う……っ」
「……はやく」
「…はい」
きゅるんとしたような目で見つめてきて躊躇っていると、急に急かしてくるから頷くしかなくて。
私の手は今プルプルと震えてる。
その手で真紘くんの口元まで持っていくと、
「……あーんって言ってくれないの?」
なんて言ってくるから。
「し、しないよ……早く食べて……っ!」
そう無理やり突っ込んだ。
緊張した……なんでいきなりこんなことしてくるのか。
真紘くんの元にある手を戻そうとすると、真紘くんはいきなり手を掴んできて、箸を取り上げられてしまう。
「え……」
そのままグイッと腕を引っ張られて真紘くんと密着状態。
な、ち、近……っ、なに急に。
真紘くんの膝の上に座って、同じ目線にいる。
ぶわっと顔に熱が溜まり落ち着かない。
「……俺、美桜のこと食べていい?」
「な……っ」
何言ってるの……っ!!
こうなるといつもの真紘くんだ。意地悪そうに微笑んでいる。