爽やか系イケメンの本気。



今でさえ距離が近いというのに、それよりもさらに距離が縮まってきて。


「ま、ま、まって、真紘くん……っ」

「なに?」

「ご飯中だよ…っ」

「知らない。俺は美桜が食べたい」

「なに言ってるの……っ!」


食べたいってなに?物理的にだったら怖い。
でも、多分真紘くんが言ってるのは……っ。
意味を察してドキマギしてしまう。


「近いよ真紘くん」

「慣れてよ」

「無理だよ……っ」

「なんで?」

「…っ」


なによ。なんで理由聞いてくるの。なんでそんな余裕そうなの。
恥ずかしくてぎこちない私に、愛おしそうな目を向けてくる真紘くん。心臓がうるさくてこの距離だと聞こえてしまいそう。


「ど、ドキドキ、するから……っ」

「……っ」

「…真紘くん?」

「……反則だよ美桜」


恥ずかしいけど、でも真紘くんの目を見て頑張って言った言葉。
それに真紘くんはピタッと固まってしまって。



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