爽やか系イケメンの本気。
パァァァっと顔を輝かせた姫宮さんは
「やったぁ…っ!!私、み、美桜ちゃんのこと守れるぐらい強くなるね……っ!」
「…?」
なんで……?と純粋に思ったが口には出さないことにした。
「私の事、名前で呼んで……!!」
「…桜?」
「はぁぁっ!!どうしよう嬉しい……っ」
ずっとニコニコ笑っている桜にずっと無表情な私。
なんだか申し訳なくなるけど、すごく嬉しく感じて。
……胸が暖かい。
そんな会話をしている時、
「あ……っ」
桜は、教室のドアの方を見て声を出した。
私もそっちを見ると、なぜかドキリとする。
……柚希くん。
桜は私の方をチラチラ見ていて、噂は聞いているんだろうなと思った。
みんなに囲まれ始めて話す柚希くんは、ふとこっちを見るとパチリと目が合った。
……っ。
また、顔が熱くなりそうになってパッと顔を逸らす。
そんな私をお構い無しに、こちらに近づいてくるのが見えて。
やばい、と思った時には
「宇原さん、おはよう」
座っている私の横に立ち、声をかけてきた。