爽やか系イケメンの本気。



「お前のこと俺はまだ認めないからな」


……?まって急に話分からなくなった。
何の話してるわけ?認めるって何?


「はい。俺頑張るんで」

「美桜に手出すのはまだまだ早い」

「…意外とシスコンなんすね」

「美桜は可愛いからな」


あ、もう話着いてくのやめた。
2人の会話を目の前にして何も考えないように頭を空っぽにする。
南朋と隣にいる先輩と目が合って、その先輩は苦笑い。


「じゃあな美桜」

「…あ、うん。ばいばい」


気づいたら会話は終わっていて、南朋は私の頭を撫でて去っていった。
隣にいる柚希くんを見ると、


「うわあ、なんか実の兄相手に妬きそー」


と南朋の後ろ姿を見ていた。

戻ろうと言って教室までまた歩き出す。その間も視線は感じるけど気にしない。


「ねえねえ」

「なに?」

「宇原さんって、自分でお弁当作ってるの?」


……あ、南朋が言ってたからか。



< 35 / 225 >

この作品をシェア

pagetop