爽やか系イケメンの本気。
「お前のこと俺はまだ認めないからな」
……?まって急に話分からなくなった。
何の話してるわけ?認めるって何?
「はい。俺頑張るんで」
「美桜に手出すのはまだまだ早い」
「…意外とシスコンなんすね」
「美桜は可愛いからな」
あ、もう話着いてくのやめた。
2人の会話を目の前にして何も考えないように頭を空っぽにする。
南朋と隣にいる先輩と目が合って、その先輩は苦笑い。
「じゃあな美桜」
「…あ、うん。ばいばい」
気づいたら会話は終わっていて、南朋は私の頭を撫でて去っていった。
隣にいる柚希くんを見ると、
「うわあ、なんか実の兄相手に妬きそー」
と南朋の後ろ姿を見ていた。
戻ろうと言って教室までまた歩き出す。その間も視線は感じるけど気にしない。
「ねえねえ」
「なに?」
「宇原さんって、自分でお弁当作ってるの?」
……あ、南朋が言ってたからか。