爽やか系イケメンの本気。
「いいから、俺の言うこと聞けよ」
それから1日過ごして、家に帰る。
学校が終わった時も柚希くんは話しかけてきて「また明日ね」と一言。
……なんか、今までにないような、不思議な日だった。
「真紘と仲良くなったの?」
「……よくわかんない」
南朋と一緒に夜ご飯を作っていた時に、そんな言葉をかけられて。
……仲良く、なったのかな?でもどっちかと言うとあっちから一方的というか…?
私、まだよく柚希くんのこと知らないし。
「なんかあったらお兄ちゃんに言えよ」
「うん、そうする」
まあいっか。別に嫌じゃないから。
こんなにも、人と関わる日が来るとは思わなかった。
ずっと頭の中は今日のことばかりで。
ぼーっとしてしまう。
「…はあ、お兄ちゃん複雑。俺の美桜が……」
「何言ってんの?」
南朋は頭を抱えて落ち込んでいる。
なにが複雑なんだろう……。