爽やか系イケメンの本気。



「っ、あー!もう!うるさいってば……!」


何言ってるの!と言い立ち上がって教室に戻ろうと歩き出すと、あー!待ってよ美桜ちゃん!という声が後ろから聞こえてくる。
パタパタと後ろから駆け寄ってくる足音が聞こえる。

…っ、もう、なんなの……っ。



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そのままあっという間に放課後。
桜も柚希くんも、まったく気にしていないのかいつも通り。教室に戻るとお互いの呼び方も元に戻っていて、この二人なんかあるんだろうなとは思った。


「またね、美桜ちゃん……」

「うん…?また明日」


しょぼん、と少し寂しそうに言った桜は荷物を持って部活に向かっていった。
……そんなに帰りたかったの?

私はと言うと、柚希くんに待っててって言われたからそのまま教室で待つことにした。
……でも、私待つ必要ある?帰るなんて言ってないし……。
正直、柚希くんと帰るのはソワソワして落ち着かないし、心臓がおかしくなってしまう。

今なら、帰れるかも……?


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