爽やか系イケメンの本気。
「まあ、だからといって美桜のこと困らせるなら許さないけどな」
「……」
ニコッと笑ってそう言った南朋が、真紘くんの笑顔の圧に似ていて、怒らせたらやばいんだろうなと思う。
「俺さ、そろそろ修学旅行とかあるから心配なんだよ」
「あ、そういえばそうだったね」
「俺がいなかったら、美桜に変な虫ついちゃうかもだしなあ」
「……虫?」
なに……?虫って。蚊とか?嫌だなあ。
南朋がいなかったら虫がつくって、どういうことだろう。南朋が虫除け……?うん、わかんないや。
すると、南朋はそんな私に楽しそうにあははっと笑った。
「美桜は純粋で可愛いなぁ」
「……褒めてんの?それ」
「めっちゃ褒めてるって」
私の頭をわしゃわしゃと撫でながらそういう南朋。
南朋の手、あったかい……。
最近ずっと真紘くんが私の頭撫でてたなあ……って!!また私、真紘くんのこと考えてる。
本当に私、おかしくなっちゃってる……。