爽やか系イケメンの本気。



二年の廊下を歩き、近くの階段に向かう。
……なにげに、南朋の教室まで行くの初めてかも。

廊下を歩いてるとチラチラと私を見てる人達がいるみたいだが、そんなことは気にせずに三階まで上がった。

三年生の階に来ると、やっぱり少しだけ雰囲気が違って見える。
南朋の教室、結構遠いな……。
南朋のいる教室は階段上がったところから1番奥だから、人混みの中を歩かなくてはならない。


「…あれって二年の子だよな?」

「あ、南朋の妹じゃん……!やばいな……」


そんな声が聞こえてきて。
……やばい、か。確かに、南朋の妹がこんなだったらやばいよね。
私と南朋じゃ釣り合わない。
だからって、人の顔を見てやばいなんて言うことなくない……?さすがに傷つくよ。

少しだけ目を伏せてしまう。
気にしなくていい。できるならそうしたい。でも、気にしちゃうんだよ。小学校のころから、顔のこと言われるのはいい気分じゃないんだよ。


『可愛いよ美桜は』


……っ、なんで今真紘くんが。
急に真紘くんの言葉が思い出されてしまう。


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