爽やか系イケメンの本気。



「でも、多分美桜が心配すぎて俺途中で抜けてきちゃうし」

「…」

「それに、俺が好きで美桜と一緒に過ごしてるんだから。気にしなくていいんだよ」


本当だよ、と笑った南朋に、すごいなあと思ってしまう。
南朋がお兄ちゃんで本当によかった。


「なんだ、そんなこと気にしてたのか」

「…そんなことって、」

「可愛いなあ俺の妹は……!」

「……はぁ。」


また、いつもの流れに戻ってしまった。
やっぱり、超がつくほどの過保護だこの人。


「じゃあ、今日もいつも通り帰るからな。夜ご飯一緒に作ろうな」

「……うん」


私が家で寂しくないのは南朋のおかげなんだなと改めて実感する。
当たり前のように夜ご飯作ろうと言ってくる南朋に嬉しくなる。
そのまま南朋は教室に戻り、私も来た道を歩く。



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