爽やか系イケメンの本気。
「……はあ?」
可愛い?何言ってるの?
ゾワッと鳥肌が立ったような気がする。
ニタニタと笑った知らない先輩達の顔を見て何故か分からないけど、足が軽く震え始める。
怖い、と思った。
「連絡先交換してよ」
「なんなら、今日から遊んじゃう?」
ハハッと笑ってそう言った先輩達から掴まれた右手に力が入る。
振りほどこうとするけど、ビクともしなくて。
「……離して」
震える足を必死に抑えながら、ギロりと睨むけど全く効果なしで、逆に更に口角を上げている。
「いいねえ。宇原南朋と真逆な感じ。怖いねえ。興奮する」
「……痛っ」
振りほどこうと力を入れた私の腕に、先輩達もさらに力を入れてくる。
……なんなの、この人達……っ。
だれか、助けてほしい。こういう時、どうすればいいの……?
「本当に可愛いね。俺達と楽しいことしようよ、いいでしょ?」
いいわけ、ないでしょ。
そう言いたいけど、この人たちから出た言葉に鳥肌が立って怖くて上手く声が出ない。