【一気読み改訂版】黒煙のレクイエム
第79話
T田さん…いえ、T田が亡くなってから数日後であった。
T田が亡くなった事件の翌日、盛岡にある岩手県本部の本部長室で行われる査問委員会にT田が呼び出される予定であった。
T田は、岩手県本部に勤務していた時にめいこに対するセクハラを犯した…
さらにその上に、複数の女性従業員さんたちに対するセクハラを犯していたこともあからさまになった。
岩手県本部は、T田を懲戒免職にするより他はないと言う結論が出た。
T田のかつての上司の吉浜さんも、問題の全責任を取って出向命令が下ることがほぼ決まった。
吉浜さんは、40年間メッシホウコウでJF…いいえ、日本の漁業の発展のために働いてきたが何もかもがパーになったと落ち込んだ。
その一方で、T田を殺したあいつは、吉浜さんからの皆勤賞の受け取りを拒否することを決めた。
あいつは、吉浜さんに対して皆勤賞をジタイすると伝えた。
あいつの伝言を聞いた吉浜さんは、困った声であいつに言うた。
「皆勤賞をジタイするって…それはどういうことだ!!」
「皆勤賞だなんて、ウソだからジタイする…ただそれだけです。」
「きよひこさん…私は、きよひこさんが20年間組織のために文句ひとつも言わずに働いて来たから、皆勤賞を与えると言うてるのだよ!!」
「あんたはなんだかんだ言うて、ちづるとオレが仲良くしていることに腹を立てているだろ!!」
「立ててないよ…」
「立てた!!」
「皆勤賞は、きよひこさんとちづるさんの問題とは関係ないのだよ…」
「ふざけるな!!皆勤賞はジタイするぞ!!オレをクビにしたいのであればクビを斬《き》れ!!」
吉浜さんは、ものすごく困った声で言うた。
「きよひこさんは、なんかかんちがいしてないか?…ワシは釜石でこずえさんと新生活を楽しんでこいと言うてるのだよ…住まいはきちんとあるのだよ…」
「そんな住まいがどこにあるのだ!?」
「釜石にあるといよんじゃ…」
「やかましい!!ジタイする!!…それと、こずえとは離婚した!!」
「リコン?」
「こずえがおにいの子供ばかりをえこひいきしたからリコンした!!オレはあんたのことで相当イラついているのだよ!!」
「きよひこさん…」
「オレが大学3回生の時…シューカツが不調だったから、大学院に行って何か研究したいと思っていた…それをキサマが止めた!!…キサマのせいで、オレは大学院へ行くことができなかった!!ふざけやがって!!オレを大学3回生の頃に今すぐに戻せ!!」
あいつは、吉浜さんに対して今までの怒りを全部ぶちまげた。
吉浜さんは、ものすごく困った表情であいつに言うた。
「きよひこさん…きよひこさんはJFに就職したことが不満じゃなくて…大学院に行けなかったたことに不満があった…そんなにJFで働くことに不満があったのか?」
「当たり前だ!!オレは今まで、オヤジの酒のせいで人生がパーになった!!」
「きよひこさん、おとーさまはきよひこさんの人生を酒のしくじりで台なしにしたことを今でも悔やんでいるんだよ。」
「ふざけるなよ!!オヤジはオレががまんしてJFで働いているのをみて、遊んでいても酒がのめると思い上がっている!!」
「きよひこさん…」
「あんたがオレに天引き貯金と言うて、お給料から差し引いた3万円がオヤジのノミ代になっていたことを今でも怒っているのだよ!!あんたは酒のみのオヤジをヨウゴしたから、いつか殺してやろうと思っていたのだ!!」
「きよひこさん…」
「そう言うことで、皆勤賞はジタイする!!おむこうの製鉄工場には『オレは無駄欠勤や遅刻や早退けを繰り返すので役に立たない…』と伝えてください…公営住宅も『家賃を払う能力がない…』と伝えてください。」
「分かった…きよひこさんがそう言うのだったら皆勤賞はなしにしておく!!…私の恩をあだで返すのだね…ああ…なさけない…」
吉浜さんは、その場に座り込んだあと女々しい声で泣き出した。
あいつは、その翌日から勤務態度がさらに悪くなった。
T田が亡くなった事件の翌日、盛岡にある岩手県本部の本部長室で行われる査問委員会にT田が呼び出される予定であった。
T田は、岩手県本部に勤務していた時にめいこに対するセクハラを犯した…
さらにその上に、複数の女性従業員さんたちに対するセクハラを犯していたこともあからさまになった。
岩手県本部は、T田を懲戒免職にするより他はないと言う結論が出た。
T田のかつての上司の吉浜さんも、問題の全責任を取って出向命令が下ることがほぼ決まった。
吉浜さんは、40年間メッシホウコウでJF…いいえ、日本の漁業の発展のために働いてきたが何もかもがパーになったと落ち込んだ。
その一方で、T田を殺したあいつは、吉浜さんからの皆勤賞の受け取りを拒否することを決めた。
あいつは、吉浜さんに対して皆勤賞をジタイすると伝えた。
あいつの伝言を聞いた吉浜さんは、困った声であいつに言うた。
「皆勤賞をジタイするって…それはどういうことだ!!」
「皆勤賞だなんて、ウソだからジタイする…ただそれだけです。」
「きよひこさん…私は、きよひこさんが20年間組織のために文句ひとつも言わずに働いて来たから、皆勤賞を与えると言うてるのだよ!!」
「あんたはなんだかんだ言うて、ちづるとオレが仲良くしていることに腹を立てているだろ!!」
「立ててないよ…」
「立てた!!」
「皆勤賞は、きよひこさんとちづるさんの問題とは関係ないのだよ…」
「ふざけるな!!皆勤賞はジタイするぞ!!オレをクビにしたいのであればクビを斬《き》れ!!」
吉浜さんは、ものすごく困った声で言うた。
「きよひこさんは、なんかかんちがいしてないか?…ワシは釜石でこずえさんと新生活を楽しんでこいと言うてるのだよ…住まいはきちんとあるのだよ…」
「そんな住まいがどこにあるのだ!?」
「釜石にあるといよんじゃ…」
「やかましい!!ジタイする!!…それと、こずえとは離婚した!!」
「リコン?」
「こずえがおにいの子供ばかりをえこひいきしたからリコンした!!オレはあんたのことで相当イラついているのだよ!!」
「きよひこさん…」
「オレが大学3回生の時…シューカツが不調だったから、大学院に行って何か研究したいと思っていた…それをキサマが止めた!!…キサマのせいで、オレは大学院へ行くことができなかった!!ふざけやがって!!オレを大学3回生の頃に今すぐに戻せ!!」
あいつは、吉浜さんに対して今までの怒りを全部ぶちまげた。
吉浜さんは、ものすごく困った表情であいつに言うた。
「きよひこさん…きよひこさんはJFに就職したことが不満じゃなくて…大学院に行けなかったたことに不満があった…そんなにJFで働くことに不満があったのか?」
「当たり前だ!!オレは今まで、オヤジの酒のせいで人生がパーになった!!」
「きよひこさん、おとーさまはきよひこさんの人生を酒のしくじりで台なしにしたことを今でも悔やんでいるんだよ。」
「ふざけるなよ!!オヤジはオレががまんしてJFで働いているのをみて、遊んでいても酒がのめると思い上がっている!!」
「きよひこさん…」
「あんたがオレに天引き貯金と言うて、お給料から差し引いた3万円がオヤジのノミ代になっていたことを今でも怒っているのだよ!!あんたは酒のみのオヤジをヨウゴしたから、いつか殺してやろうと思っていたのだ!!」
「きよひこさん…」
「そう言うことで、皆勤賞はジタイする!!おむこうの製鉄工場には『オレは無駄欠勤や遅刻や早退けを繰り返すので役に立たない…』と伝えてください…公営住宅も『家賃を払う能力がない…』と伝えてください。」
「分かった…きよひこさんがそう言うのだったら皆勤賞はなしにしておく!!…私の恩をあだで返すのだね…ああ…なさけない…」
吉浜さんは、その場に座り込んだあと女々しい声で泣き出した。
あいつは、その翌日から勤務態度がさらに悪くなった。