クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ


一生懸命考えて、沢山「好き」を伝えようとしてくれてるのが伝わった。


「めちゃめちゃ愛の詰まったラブレターだったね」

「ら、ラブレター!?あれってラブレターなの!?」

「え…何のつもりで書いてたの?」

「ひ、日頃の感謝とこれからもよろしくお願いしますという…」

「ふーん、愛は込められてなかったんだ」

「込めたよ!!めっちゃ愛も込めたよ!!」

「じゃあラブレターだよね」

「そ、そうだね…」


わかってないで書いてたところが何とも咲玖らしい。
そしてラブレターだと言われて急に恥ずかしくなってるのもかわいい。


「P.S.に書かれてたことだけど…」

「!!あっあれは忘れてっ!!」

「聞きたくないの?俺が咲玖のどこが好きか」

「や、やっぱりいいですっ!!」

「なんで?」

「っ!?」


グッと咲玖をソファの上に押し倒す。

組み敷いた瞬間、ボッと火が点いたように真っ赤になる。


「かわいい」

「だって…」

「自分から煽るくせにすぐ照れるところとか」

「煽ってないよっ!」

「俺のこと見つけて嬉しそうに笑うところとか」

「うっ」

「いつも一生懸命なところとか」

「もうっ!大丈夫ですっ!!」


まだまだこんなものじゃないんだけど。




「……まあつまり、全部好きだよ」



本当はもっと言いたいけど、これ以上言うと咲玖がパンクしそうなので。

残りの言葉は直接口づけた。


「ん……っ」


相手のことをちゃんと考えて向き合おうとするところも、無邪気で素直でちょっと抜けてるところも、俺にとっては全部かわいい。

そんな想いをすべてキスに込めて降らせた。


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