クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
12.許嫁と修学旅行
「咲玖ちゃーん!班組もう〜〜!」
「うん!組もう〜〜!!」
「楽しみだね京都!」
「ね〜っ」
私と翠夏ちゃんは手を取り合ってきゃっきゃっとはしゃぐ。
2泊3日の修学旅行は京都へ行きます!
「もう一人なんだけど、あかりんが入ってくれるって〜」
「よろしく」
メガネをかけたこちらのインテリ女子は、桂朱莉ちゃん。
「朱莉ちゃん!よろしくね!」
「うちのクラスの二大美少女と一緒になれて嬉しいよ。……いい漫画が描けそう」
朱莉ちゃんは漫画家志望らしくて、絵がとても上手。修学旅行のしおりの表紙を描いてくれたのも朱莉ちゃんだし、クラスTシャツのデザインなんかもやってくれるんだよね。
「男子どうするー?」
「早速争奪戦が起きそうで楽しみだ…と言いたいところだけど、実は声をかけてもらっているんだ」
そう言って朱莉ちゃんが紹介したのは、この三人の男の子たちだった。
「どもー!松葉でーす」
「蘇芳です」
「藤田でーす!」
「松葉とは去年から同クラでな。意外と話しやすいんだ。
あとは愉快な仲間たちだな」
「愉快な仲間たちってなんだよ!」