クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
みんなポンポン意見が出るし、場所とかかる時間からスケジュールを立てていったら、案外あっさりと決まった。
「いいんじゃないか?」
「先生に提出だね!」
「じゃあ私出してくるね!」
みんなの意見聞くばっかりになってしまったから、せめてそれくらい私がやろう…!
「あっ待って白凪ちゃん!」
完成したスケジュールを先生に持って行こうとしたら、藤田くんに呼び止められた。
「それで大丈夫?」
「大丈夫って?」
「いや、あんまり自分の意見言ってなかった気がしたから、よかったかなと思って」
「あっ…、私の方こそごめんね!?みんなと行きたいところ大体同じだったから、聞くばっかりになっちゃって…」
あと正直に言うと、ちょっと緊張しちゃって上手く話せなくて。
「だから、大丈夫だよ。気を遣ってくれてありがとう、藤田くん」
「…そっか、ならよかった。
にしても白凪ちゃん、意外と普通に喋ってくれんだね!」
「へっ?」
「いやだって、学年一モテる奴が彼氏だと、俺とか眼中にないのかなーって!」
「ええっ!?そんなことないよっ!?」
そんな風に思われてたの!?
それってあまり良くないのでは?
クラスメイトとくらいは社交的に話せた方がいいよね…?
特に蘇芳くんとか、蒼永と同じ部活なんだし、友達の彼女がめっちゃ白けてたらすごく嫌じゃない!?