クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
13.許嫁と修学旅行Ⅱ
今日から修学旅行、二泊三日です――…!!
貸切車両の新幹線でいざ、京都へ!!
S組は別車両だから蒼永には会えないけど、A組は同じ車両なので、桃ちゃんと大志くんはちょいちょい一緒にいます。
「いいなぁ。桃ちゃんと大志くんはずっと一緒で」
「咲玖も明日は一緒でしょ?」
「うん!すごく楽しみ!」
「噂で聞いたけど、S組の班決めすごかったらしいね?」
「あ、うん、そうみたい……」
蒼永と同じ班になりたい女子が争奪戦を始めてしまい、埒があかなくなって男女全員くじ引きになったらしい……。
蒼永のげんなりした顔から、かなり大変だったらしいことが窺えた。
「そしたら緋色くんと同じ班になったらしいよ」
「それ、大丈夫なの?」
「うん。緋色くん、すごく詳しくてスケジュール立てるの楽だったって言ってた」
「蒼永くんと住江くん、上手くやってるんだ。よかったね」
「翠夏は住江くんと回るわけ?」
「それはどうかなぁ……」
誘いたいっぽい雰囲気は感じたけど、明日の自由行動も朱莉ちゃんと回るみたいだし、約束はしてないみたいなんだよね。
翠夏ちゃんの恋が進展しますように。
「じゃあ私、そろそろ戻るね〜。お菓子ありがとう!」
「バイバイ」
「またね〜さっちゃん」