クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
「とりあえずじいちゃんなんだけど、ギックリ腰だった」
「ギックリ腰!」
「……うん。倒れたなんて言うから、何があったのかと思えば…」
ここからは蒼永の話をダイジェストでお送りします。
蓋を開けてみたらギックリ腰だったけど、それまで大きな病気をすることもなく70超えとは思えない超健康体のおじいさまが倒れ、妊娠中で心が不安定気味な永美里さんはパニックに。
青人さんにすぐ連絡がつかなかったこともあり、更にパニック気味で蒼永に電話。
蒼永が急いで駆け付けた時には、もうケロッとしているおじいさまがいたらしい。
「けどこの際、色々調べてもらうことにした。
じいちゃん病院嫌いで嫌がったけど、流石に年だし…父さんと大喧嘩の末に何とか検査入院まで説得した」
「大変だったんだね…」
「咲玖ん家のおじいさんとおばあさんも来てくれたから、母さんは休ませて。後から巧さんも来てくれて助かったよ」
それならよかった。
でもそれなら、私に連絡してくれてもよかったのに。
「あれ、巧さんから連絡なかった?
俺移動中にスマホの電池切れちゃって、病院には何とか辿り着けたけどその後じいちゃんを説得するのに大変だったから、巧さんにお願いしたんだけど」
言われてスマホを見返したら、夜中にパパからメッセージが入っていた。
「送信したつもりが送信されてませんでした」だって。
「もう!!パパ!!」