クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ


「すごいねぇ」

「あっもちろん毎回じゃないですよ!?
でも結愛、ワックとかファミレスみたいなとこには行ったことないですね〜。
デートとかで連れて行かれたら、ちょっとガッカリしちゃう〜」

「え、そう?私は蒼永とも行くよ。
安くて美味しいし学生には有難いよね」

「……ふーん、そうなんですかぁ」


……あれ?
結愛ちゃん、ちょっと不機嫌そう?

なんか気に触ること言ったかな……?


「咲玖さんって料理されるんですか?」

「うん、たまにだけど…」

「得意料理なんですか?」

「得意料理!?」


えっ、なんだろう…自分の中でこれは得意!って思える料理あったかな!?


「結愛はキッシュが得意かな〜。こんな風に色々アレンジしてるんですよぉ」


そう言って見せてくれた写真には、お店で売られているような美味しそうなキッシュが写っていた。


「すごい!これ結愛ちゃんが作ったの!?」

「そうなんです〜。あ、もちろん和食も得意ですよ?
蒼永くんは毎回和食派ですもんねっ」

「え?ああ、そうだね。
でも青人さん、蒼永のお父さんは意外と洋食が好きみたいだから、毎回でもないみたいだよ」

「…へー…」

「おじいさまは圧倒的に和食派だから、不服そうにされるんだって!」

「ふーん……」

「あっ、そういえばだいぶ前だけど、肉じゃが作ったら結構蒼永が気に入ってくれたんだよね。
それが得意料理かなぁ?」


< 180 / 200 >

この作品をシェア

pagetop