クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
「えー、もうすぐ球技大会ですが、今年もS組が参加するぞ〜。
今年は男子から九竜と住江が参加するからよろしくな」
「キャーーーー!!!!!」
ま、マジですか…??
「うっそ!!咲玖ちゃん知ってた!?」
「き、聞いてない…」
もうすぐ球技大会なんだけど、S組は人数が少ないのでクラス参加ができないため、普通科のクラスにそれぞれ振り分けられてそのクラスとして参加する。
去年は蒼永が来る前だったから、すっかり忘れてた!!
蒼永は私と目が合うと、悪戯っぽく笑う。
「〜…っ!!」
知ってたのに黙ってたんだ…!!
びっくりした…でもすっごく嬉しい!!
一時的にだけど蒼永と同じクラスだ…!!
「蒼永!なんで黙ってたの?」
「驚くかなと思って」
「驚いたよ!!」
「咲玖は何に出るの?」
「一応バスケだよ」
「ふーん、じゃあバスケにしようかな」
…やばい、どうしよう。
教室なのにめっちゃ顔がにやけてしまう…!!
「咲玖ちゃん顔緩んでるよ!」
「翠夏ちゃんだって住江くんと一緒だよ!」
「そ、そうだね…」
「ほら!話しかけてきなよ!」
ソワソワしてるのは私たちだけじゃなく、クラス中がソワソワザワザワしている。
その中で一人ポツンと、教室の隅っこにいる住江くん。
「よ、よし…行ってくる!」
「翠夏ちゃんファイト!!」