クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
そんな感じでしばらく喋ってたけど、今日の本題である勉強会をやっと始めることになった。
「わからないところは教え合おうね!私英語はちょっと得意だよ!」
気合い入ってる咲玖は今日もかわいい。
「咲玖は数学やった方がいいんじゃない?」
「うっ!桃ちゃん教えてくれる?」
「九竜に教わりなさいよ。私は世界史やるから」
「僕は化学やろっと」
成績優秀で一人でも勉強ができる春日井と大志は、それぞれ黙々と勉強を始める。
咲玖は数学のノートと教科書を持って、おずおずと俺の隣にやってきた。
「蒼永…、教えて?」
……なんで人前で煽るようなことしてくるのかな。
上目遣いでおねだりとか…、かわいすぎる……。
「いいよ」
「ありがとう!」
嬉しそうな笑顔もかわいい。
「……言っとくけど、イチャイチャしないで勉強するのよ?」
「わかってるよ!!」
わかってはいるけど、咲玖がかわいすぎるから我慢できるかはわからない。
…まあ、一応するけど。
「どの問題?」
「えっとねー、まずはここ」
咲玖は数学苦手だけど、どの方程式を当てはめるかわかれば理解は早い。
「わかった!できたよ!」
「すごいじゃん」
「蒼永の教え方が上手いから!」