クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
「は、はいっ!」
「ついでにひ孫の顔も早く見たいものだ」
……っ!!
「もう、お義父さんったら気が早すぎますよ」
「そうか、そうか。はっはっはっ」
ひ孫ってことは、私と蒼永の……
いやいや!私たちまだ高校生だし!
それに、まだ蒼永とそういうことすらしてないし…。
きゃーーー私ってば家族の前で何考えてるの…!!
「ところで蒼永、咲玖ちゃん。
今日はこのまま泊まるでしょ?」
「あー、まあ…」
「私泊まる準備してないですけど…!」
「大丈夫、咲玖ちゃんがいつ来てくれてもいいように、一通り揃えてあるから♪」
え、そうなんですか…。
「夕飯は咲玖ちゃんの家族も呼んであるわよ」
「あ、ありがとうございます…?」
うちの家族も来るのか…。
なんか騒がしくなりそうだな…。
まあでも、おめでたいことだからみんなでお祝いしたいよね。
その後おじいさまと蒼永が手合わせの稽古を行うことになり(蒼永はちょっと渋い顔してた)、武道場に移動したので私も応援、という名の見学。
まずは剣道から。
師範とその孫が手合わせすると聞き付けたからなのか、たくさんのお弟子さんが見学に来ている。
この中には全日本チャンピオンとか現役の警察官とか、すごい人たちもいるんだよね…。