クールな許嫁の甘い独り占め。Ⅱ
手紙のことではなさそうだよな…。
まずあの手紙の話がしたかったんだけど、とりあえず咲玖の話を聞こうか。
「わかった。着替えてくるから待ってて」
「はい……」
手洗い、うがいに着替えを済ませてリビングに戻ると、咲玖はソファの上で正座していた。
「咲玖、お待たせ」
「帰って来て早々ごめんね」
「いやいいけど…どうしたの?」
「蒼永が帰って来るまで色々考えたんだけど、私の懺悔と決意を聞いて欲しくて」
懺悔と決意??
なんか大事だな…。
「今日ね、蒼永に手紙書いたの」
「うん、読んだよ。嬉しかった」
「私、結婚するまで記念日はなくてもいいかなって思ったの。でも、蒼永がプロポーズしてくれたの嬉しかったから…指輪もすっごく嬉しかったから、私たちの婚約記念日は、今日がいいなって。
だから、こっそり手紙書いてバッグに入れて、サプライズと思ったんだけど……」
ぶっちゃけ今すぐ咲玖のこと抱きしめてキスしたいくらいにはムラムラしてるんだが、多分今はそういう雰囲気ではないのですごく我慢してる。
「サプライズとか言ってる場合じゃなくなりまして…」
「そうなの?」
「でも!せっかくの記念日に蒼永と一緒にいられないの嫌だから、懺悔しようと思ったの!」