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自分とは真逆で眩しいくらいの存在が、ただただ憎い。静音は分厚いメガネをかけたショートボブのインキャだが、芽衣は大きな二重の目をしたポニーテールのヨウキャである。勝てるところが何一つなく、静音は悔しさを感じていた。

「文化祭の準備、進んでる？忙しいよね〜」

静音の気持ちなど知らず、芽衣は自販機で静音と同じミルクティーを買い、その場に座って飲みながら訊ねる。

「……写真部は、あと三日くらいで終わる……と思う」

気持ちを抑えながら静音がそう言うと、「マジ！？」と目を輝かせながら芽衣は言った。

「写真部の出し物、めっちゃ楽しみなの！いっぱい撮ってSNSにアップしようって友達と話しててさ〜！」

笑顔で芽衣は、文化祭が楽しみだということを話していく。彼女は文化祭の実行委員に選ばれており、各クラスの出し物の状況把握はもちろん、体育館で行われるステージ発表のリハーサルにも立ち会わなければならない。忙しい毎日だというのに、ニコニコと笑っている芽衣に静音は何も言えなかった。