愛が芽生える刻 ~リラの花のおまじない~
「なんでソフィアは急にあんなこと言い始めたんだろう。」
あんな自分を拒絶するような態度を取るなんてショックだった。
何か自分は彼女を怒らせるようなことをしただろうか。
釈然としない気持ちのままボーっとしていると、
侍女の1人とぶつかってしまう。
「これは失礼しました。」
尻もちをついた侍女にエルマーは手を差し出す。
「あ、あなたは・・・」
その侍女はソフィアと同じ王妃付きの侍女をしていたハンナだった。
「こちらこそ前方不注意で申し訳ございませんでした。」
ペコっとお辞儀をして去って行こうとするハンナに
エルマーは思わず声をかける。
彼女なら、ソフィアの態度の変化を何か知っているかもしれない。
「そういうことでしたか・・・」
エルマーの悩みを聞いたハンナは母親のような優しい笑みをエルマーに向ける。
「一つ、私が言えることはソフィアは公爵様のことを嫌っているわけではないということです。」
「でも嫌ってなかったら、あんな態度にならないと思うんです。」
先ほどのソフィアの態度をエルマーは思い返す。
「ソフィアは何も変わっていません。変わってしまったのは公爵様の方です。」
「私ですか?」
あんな自分を拒絶するような態度を取るなんてショックだった。
何か自分は彼女を怒らせるようなことをしただろうか。
釈然としない気持ちのままボーっとしていると、
侍女の1人とぶつかってしまう。
「これは失礼しました。」
尻もちをついた侍女にエルマーは手を差し出す。
「あ、あなたは・・・」
その侍女はソフィアと同じ王妃付きの侍女をしていたハンナだった。
「こちらこそ前方不注意で申し訳ございませんでした。」
ペコっとお辞儀をして去って行こうとするハンナに
エルマーは思わず声をかける。
彼女なら、ソフィアの態度の変化を何か知っているかもしれない。
「そういうことでしたか・・・」
エルマーの悩みを聞いたハンナは母親のような優しい笑みをエルマーに向ける。
「一つ、私が言えることはソフィアは公爵様のことを嫌っているわけではないということです。」
「でも嫌ってなかったら、あんな態度にならないと思うんです。」
先ほどのソフィアの態度をエルマーは思い返す。
「ソフィアは何も変わっていません。変わってしまったのは公爵様の方です。」
「私ですか?」