さくらの記憶
第二章 不運の連続
「お客さん、お客さーん!」
大きな声で呼ばれ、さくらはぼんやりと目を開ける。
「え、あ、私?」
周りをキョロキョロすると、バスの運転手とバックミラー越しに目が合った。
「お客さん、どこまで行くの?ここらで見たことない顔だけど、大丈夫?」
え?!と、さくらは慌てて窓の外を見る。
辺り一面に田園風景が広がり、どこだかさっぱり分からない。
田舎の駅に着いて路線バスに乗り換えたが、いつの間にか眠っていたらしい。
他の乗客は、もう誰もいなかった。
「あ、あの、私、上郷まで行きたくて…」
「上郷ー?!とっくに通り過ぎたよ」
「えっ!大変」
さくらが顔色を変えると、運転手はゆっくりとバスを停めた。
「どうする?このバス、あとはひたすら田舎道を走って車庫に入っちゃうけど」
「あ、じゃあ、ここで降ります」
「でも、反対行きのバス、ここには停まらないよ。次のバス停まで15分は走らないと」
「え、そんなに?」
さすが田舎…と、小さく呟く。
「じゃあ、タクシー呼びますので」
「そう?それならいいけど。気をつけてね」
降車ドアを開けてくれた運転手に礼を言って、さくらはバスを降りた。
大きな声で呼ばれ、さくらはぼんやりと目を開ける。
「え、あ、私?」
周りをキョロキョロすると、バスの運転手とバックミラー越しに目が合った。
「お客さん、どこまで行くの?ここらで見たことない顔だけど、大丈夫?」
え?!と、さくらは慌てて窓の外を見る。
辺り一面に田園風景が広がり、どこだかさっぱり分からない。
田舎の駅に着いて路線バスに乗り換えたが、いつの間にか眠っていたらしい。
他の乗客は、もう誰もいなかった。
「あ、あの、私、上郷まで行きたくて…」
「上郷ー?!とっくに通り過ぎたよ」
「えっ!大変」
さくらが顔色を変えると、運転手はゆっくりとバスを停めた。
「どうする?このバス、あとはひたすら田舎道を走って車庫に入っちゃうけど」
「あ、じゃあ、ここで降ります」
「でも、反対行きのバス、ここには停まらないよ。次のバス停まで15分は走らないと」
「え、そんなに?」
さすが田舎…と、小さく呟く。
「じゃあ、タクシー呼びますので」
「そう?それならいいけど。気をつけてね」
降車ドアを開けてくれた運転手に礼を言って、さくらはバスを降りた。