婚約破棄された公爵令嬢は冷徹国王の溺愛を信じない
嫁入りに使用した馬車も荷車も公爵家のものではなく、ルチアと取引していた商会が無償で貸してくれたものだった。
要するに、ルチアは嫁入りに関して公爵家からほとんど何もしてもらっていない。
王太子に婚約破棄されたことで、実質勘当されたようなものだった。
ルチアが今持っているものは母からのわずかばかりの遺産と、ショーンティ公爵家の娘として与えられていたドレスと装飾品が少し、そして前世からの知識だけ。
(でも知識はダメね。前世の知識を活かそうとして、皆の反感を買ってしまったんだもの)
ベッドに入ったルチアは枕元のランプを消して真っ暗な部屋の天井を見つめた。
マノンは掃除がされていないと怒っていたが、実際のところは手が行き届いてないだけなのだろう。
ベッド周りも寝具も埃っぽさなどはない。
要するに、ルチアは嫁入りに関して公爵家からほとんど何もしてもらっていない。
王太子に婚約破棄されたことで、実質勘当されたようなものだった。
ルチアが今持っているものは母からのわずかばかりの遺産と、ショーンティ公爵家の娘として与えられていたドレスと装飾品が少し、そして前世からの知識だけ。
(でも知識はダメね。前世の知識を活かそうとして、皆の反感を買ってしまったんだもの)
ベッドに入ったルチアは枕元のランプを消して真っ暗な部屋の天井を見つめた。
マノンは掃除がされていないと怒っていたが、実際のところは手が行き届いてないだけなのだろう。
ベッド周りも寝具も埃っぽさなどはない。