愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
「ありがとうございました。お気をつけておかえりください」
十二時を回り、ほとんどのケーキがショーケースから消えてしまった。売り切れたケーキの札を回収していると、明子さんが
「お疲れ様。萌ちゃん先にご飯食べておいで」と言ってくれた。
「ありがとうございます。じゃあお先にすみません」
「ゆっくり食べてきなさい」
店番は明子さんにお願いをして、博文さんに作ってもらったフルーツタルトを持って厨房の奥のドアから出て二階の居住スペースに上がった。
明子さんが用意してくれた今日の昼食は、オムライスだった。
「ふふ、明子さんってば私を何歳だと思っているんだろう」
オムライスにはニコニコマークがケチャップで描かれていた。それと小さなハートも。
それに癒されながらさっそく手を合わせた。しかしスプーンで掬って口元まで運んだ瞬間、トマトケチャップの匂いに吐き気を覚えた。
「うっ……」
急いでスプーンを皿に置いて口と鼻を手で覆う。しかし気持ち悪さは消えず、たまらずトイレへと駆け込んだ。
「気持ち悪い、なにこれ」
今までケチャップの匂いで吐いたことなんてなかったのに。落ち着いた頃にトイレから出て、ダイニングキッチンに戻ったものの、食欲が失せてしまった。
「明子さんに申し訳ないな」
ラップをして冷蔵庫にしまい、身体のだるさを感じてソファに横になった。
最近、翻訳の仕事で遅くまで起きていたから疲れが溜まっているだけかもしれない。少し休めばよくなるはず。
しかし数日経っても体調は回復することなく、吐き気や微熱が続いた。そんな私を見て、明子さんがある可能性を指摘した。
もしかしたら、妊娠しているのではないかと――。
十二時を回り、ほとんどのケーキがショーケースから消えてしまった。売り切れたケーキの札を回収していると、明子さんが
「お疲れ様。萌ちゃん先にご飯食べておいで」と言ってくれた。
「ありがとうございます。じゃあお先にすみません」
「ゆっくり食べてきなさい」
店番は明子さんにお願いをして、博文さんに作ってもらったフルーツタルトを持って厨房の奥のドアから出て二階の居住スペースに上がった。
明子さんが用意してくれた今日の昼食は、オムライスだった。
「ふふ、明子さんってば私を何歳だと思っているんだろう」
オムライスにはニコニコマークがケチャップで描かれていた。それと小さなハートも。
それに癒されながらさっそく手を合わせた。しかしスプーンで掬って口元まで運んだ瞬間、トマトケチャップの匂いに吐き気を覚えた。
「うっ……」
急いでスプーンを皿に置いて口と鼻を手で覆う。しかし気持ち悪さは消えず、たまらずトイレへと駆け込んだ。
「気持ち悪い、なにこれ」
今までケチャップの匂いで吐いたことなんてなかったのに。落ち着いた頃にトイレから出て、ダイニングキッチンに戻ったものの、食欲が失せてしまった。
「明子さんに申し訳ないな」
ラップをして冷蔵庫にしまい、身体のだるさを感じてソファに横になった。
最近、翻訳の仕事で遅くまで起きていたから疲れが溜まっているだけかもしれない。少し休めばよくなるはず。
しかし数日経っても体調は回復することなく、吐き気や微熱が続いた。そんな私を見て、明子さんがある可能性を指摘した。
もしかしたら、妊娠しているのではないかと――。