愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
凛が寝たのを確認して、起こさないように布団から出る。静かにタンスを開けて、一番奥にしまってあった古い携帯を手に取った。
充電器に繋いで電源を入れると、懐かしい写真が画面に映る。
「幸せそう……」
トップ画像は遼生さんと顔を寄せ合って撮った写真。アルバムを開くと、出会ってからの写真がたくさん映りだされた。
最初はふたりとも顔がぎこちない。でも次第に幸せそうな笑顔で溢れていく。遼生さんがいるだけで毎日が楽しくて、彼に会えることが生きがいでもあった。
声が聞けただけで嬉しくて、会っている間は夢のような幸せな時間が流れて……。
思い出が頭を駆け巡り、涙が零れた。
「やだ、なんで今さら泣くの?」
涙を拭っても、写真の中の幸せな自分を見ると涙が止まらなくなる。
もうどんなに願っても、この時には戻れないことはわかっているじゃない。私には凛がいる。それだけで十分だと言い聞かせてきたのに……。
だめだな、私。まだ思い出したら泣いてしまうほど遼生さんのことが好きなんだ。どんなに想いを寄せていたって、届くことはないのに。
どうやったら遼生さんのことを忘れることができるんだろう。その答えは出ることなく、私は携帯を握り締めたまま声を押し殺して泣き続けた。
充電器に繋いで電源を入れると、懐かしい写真が画面に映る。
「幸せそう……」
トップ画像は遼生さんと顔を寄せ合って撮った写真。アルバムを開くと、出会ってからの写真がたくさん映りだされた。
最初はふたりとも顔がぎこちない。でも次第に幸せそうな笑顔で溢れていく。遼生さんがいるだけで毎日が楽しくて、彼に会えることが生きがいでもあった。
声が聞けただけで嬉しくて、会っている間は夢のような幸せな時間が流れて……。
思い出が頭を駆け巡り、涙が零れた。
「やだ、なんで今さら泣くの?」
涙を拭っても、写真の中の幸せな自分を見ると涙が止まらなくなる。
もうどんなに願っても、この時には戻れないことはわかっているじゃない。私には凛がいる。それだけで十分だと言い聞かせてきたのに……。
だめだな、私。まだ思い出したら泣いてしまうほど遼生さんのことが好きなんだ。どんなに想いを寄せていたって、届くことはないのに。
どうやったら遼生さんのことを忘れることができるんだろう。その答えは出ることなく、私は携帯を握り締めたまま声を押し殺して泣き続けた。