私の人生を変えてくれた人 3 後編

「どうしてと言われましても………俺だって離れようとしました……ここに転任する時に
 でも………再会した時香音、ボロボロになってたんです……心も体も
 それで………泣きながら言ってくれたんです
 俺が必要だって
 そんなこと言われたら………一度決めた覚悟も揺らいじゃいますよ……」

「それで………」

「だから俺は決めたんです
 何があっても俺が香音を守ると
 それなのに…………守れなかった
 生徒に手を出して………香音を守れなかった
 生徒の前に立つ資格なんてありませんよ」

「そんなこと……ないですよ」

「………結局、俺が香音の運命を狂わせてしまったんです
 俺とさえ出会ってなければ……こんなことにはならなかったかもしれないのに………」

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