超ポジティブな委員長の桂木くん (短)
「(この男は~!!)」


「はて?」じゃないよ!絶対、ウチの周りをウロウロしてたでしょ!

え?じゃあなに?まさか、お昼に私が家を追い出してから、桂木くんはずっとウチの周りにいたって事!?


「一花~今日は本当にヒドイ雨だったわ。洗濯物は無事?」

「ぶ、無事、だけど……」


チラリと窓を見ると、まだカーテンのされていない窓に、雨がすごい勢いでぶつかっている。

え、じゃあ……桂木くんは、この雨の中にずっといたの?


「ちょ、あの……」

「どうされました?また僕の顔に釘付けですか?飽きないですね」

「じゃなくて!手!」


私が自分の手を桂木くんに伸ばす。すると、桂木くんは「タダで僕の手を触ろうなんて」と、まさかの同級生にせびろうとしてくるから驚きだ。

呆れた私は「もういい、貸して」と、桂木くんの手を握る。すると、その手は驚くほど冷たかった。


「! バカじゃないの!?何でこんなに冷えてんの!?」

「馬鹿……?僕以外の人間に言うならまだしも、僕に……?」
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