超ポジティブな委員長の桂木くん (短)
『一花ちゃんって何でも出来て優しくて、本当に頼りになるよねぇ』
『この前、道で困ってる人を助けたんでしょー?』
『私は、迷子の子を交番まで連れて行ってあげたって聞いたよ!』
『本当、一花ちゃんって、』
『ウザいくらい、いい子を気取ってるよね』
――ハッ!!
「はぁ、はぁ……っ」
ビックリして目を開ける。
キョロキョロと見回すと、そこは自分の家で……。そうか、私は寝ていたのかと、遅れて理解できた。
「悪夢だ……」
汗が流れて、キモち悪い。湿気が詰まってるから、それもあって、ジットリ服が肌に吸い付いている。
「着替えよ……」
まずは洗面所に行こう。そう思って、ソファを立った。
だけど、その時――
バサッ、バサッ
「……」
「あ、どうも」
「……誰?」
全然しらない男の子が、ウチの洗濯物を取り込んでいた。