超ポジティブな委員長の桂木くん (短)
「……そうですね」


その時。

桂木くんは「フッ」と笑って、通りがかった公園に咲いているアジサイを見た。紫やピンクのアジサイが、元気いっぱいに花を咲かせている。

そのアジサイを見ながら、桂木くんが言った事。

それは――


「ここでお昼を食べましょうか」

「は?」


疑問符だらけの私を置き去りにして、さっさと公園に入っていく桂木くん。そしてカバンに忍ばせるには大きすぎるビニールシートをバサッと広げて「どうぞ」と私を手招きした。


「ど、どうぞって、」

「大丈夫ですよ。この暑さで、昨日雨が降って出来た水たまりは、完全に消化されてます」

「いや、そうじゃなくて!なんでお昼?私は学校に行きたいの!」


と。

そう叫んだ瞬間だった。
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