超ポジティブな委員長の桂木くん (短)
色々な事が限界だった俺は、泣いてしまった。全然知らない女の子の前で。すごくみっともなく、泣きわめいた。
『ご、ごめ……止まらなくてっ』
申し訳なくて、格好悪くて。とりあえず女の子に謝りながら「自分の事は放っておいて」と泣きながら伝えた。だけど女の子は、首を横に振らなかった。
ばかりか、俺の手をギュッと握り締めて「大丈夫」と、力強く頷く。
『泣いたらスッキリするって、お母さんが言ってた!』
『す、スッキリ……?』
『そう!だから泣きたいときは泣けばいいの!泣きたい時に泣けるのは、立派なんだよって、お母さんが言ってた!』
『立派……?お母さんが、そう言ってくれるの?』