超ポジティブな委員長の桂木くん (短)
「心外ですね。今まで僕は侮辱されてきたんですか?僕を好きなくせに?」

「私の好きな人を勝手に決めないで。だけど、そうだなぁ……」


クスッと笑った私を、桂木くんは「?」と首を傾げる。

私は最初、桂木くんを「飄々とした変人」としか思ってなかった。だけど桂木くんの過去に、そんな事があったなんて。本当、人って分からない。


「桂木くんのこと。恋愛対象としては全然好きじゃないけど、人間的には凄く好きになった。むしろ、尊敬するレベル」

「尊敬?崇拝の間違いでは?」

「桂木くんはお助けマンじゃなくて、神でも目指してるの?」


笑って、また唐揚げを食べる私。その時に風がまた吹いて、桂木くんはなびく私の髪を見た。

そしてポツリと「大役、果たせそうですかね」と零す。


「ん?何か言った?」

「いえ。何でも。

それより、この後どうしますか?今日はここまでとして、家に戻るでもいいですよ?登校は、また後日がんばるでもいいですし」
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