悪役令嬢は全力でグータラしたいのに、隣国皇太子が溺愛してくる。なぜ。
18話 さすがに初体験でした
* * *
私がへレーナの部屋から出ると、すぐにフレッドが駆け寄ってきた。
「ユーリ、神官たちが部屋から追い出されたようだが……いったい、なにがあった?」
「ごめんなさい、フレッド。失敗したわ」
ミカエラの待つ私室に戻り、私は胸元につけていた水晶のブローチを外した。これが映像を残せる魔道具だ。ここに保存された内容は嘘偽りないものとして、前世の話なのでどうしようもない。
ふたりに映像を見てもらい、意見を仰ぐことにした。
「そうか……俺はユーリにとって大切な騎士か……」
「いや、ほら。言葉のあやというか、ねえ?」
いや、反応してほしいところはそこじゃない、と思いつつも落ち込むフレッドをフォローする。
「言葉のあや? では本心ではどう思っているんだ?」
「うーん、私はフレッド以外に……」
「以外に?」
「護衛を任せる気はないわ!」
「……つまり専属護衛で違いないな」
さらに落ち込ませてしまったようだ。ガックリと項垂れたフレッドに申し訳なく思う。
私がへレーナの部屋から出ると、すぐにフレッドが駆け寄ってきた。
「ユーリ、神官たちが部屋から追い出されたようだが……いったい、なにがあった?」
「ごめんなさい、フレッド。失敗したわ」
ミカエラの待つ私室に戻り、私は胸元につけていた水晶のブローチを外した。これが映像を残せる魔道具だ。ここに保存された内容は嘘偽りないものとして、前世の話なのでどうしようもない。
ふたりに映像を見てもらい、意見を仰ぐことにした。
「そうか……俺はユーリにとって大切な騎士か……」
「いや、ほら。言葉のあやというか、ねえ?」
いや、反応してほしいところはそこじゃない、と思いつつも落ち込むフレッドをフォローする。
「言葉のあや? では本心ではどう思っているんだ?」
「うーん、私はフレッド以外に……」
「以外に?」
「護衛を任せる気はないわ!」
「……つまり専属護衛で違いないな」
さらに落ち込ませてしまったようだ。ガックリと項垂れたフレッドに申し訳なく思う。