悪役令嬢は全力でグータラしたいのに、隣国皇太子が溺愛してくる。なぜ。
目に飛び込んできたのは、それはそれは見事なAラインのドレスだった。銀糸で編まれた光沢のある生地に黒糸で繊細な刺繍が施され、ウエストに飾られた大きな花は目の覚めるようなブルーと淡い紫の花びらだ。
ドレス全体がキラキラと光を反射していて、よく見ると小粒のダイヤモンドが縫い付けられていた。
「これ……すっごい好みなんだけど」
「でしょー! わたしが決めたの!」
「ユーリがこのドレスを着たところが見たい。ダメか?」
背中からそっとフレッドに抱き寄せられて、耳元で甘く囁かれる。
チラリと部屋の様子を見ると、私の荷物は侍女たちが片付けてくれているし、手の空いた侍女が私が着替える前提で準備を始めている。
「わ、わかったわ……」
周りのプレッシャーに負けて試着してみることにした。着てみるとサイズも丈もぴったりで、皇族お抱えの洋裁師はすごいものだと感心した。おずおずとフレッドとミカの前に歩み出ると、見目麗しい顔を崩して歓声を上げた。
「わあ! 想像以上に似合う!!」
「ああ、確かに。これほど美しいユーリを他の奴に見せたくないな」
とんでもなく美形のふたりから賞賛され、恥ずかしさが込み上げ話題を変えた。
ドレス全体がキラキラと光を反射していて、よく見ると小粒のダイヤモンドが縫い付けられていた。
「これ……すっごい好みなんだけど」
「でしょー! わたしが決めたの!」
「ユーリがこのドレスを着たところが見たい。ダメか?」
背中からそっとフレッドに抱き寄せられて、耳元で甘く囁かれる。
チラリと部屋の様子を見ると、私の荷物は侍女たちが片付けてくれているし、手の空いた侍女が私が着替える前提で準備を始めている。
「わ、わかったわ……」
周りのプレッシャーに負けて試着してみることにした。着てみるとサイズも丈もぴったりで、皇族お抱えの洋裁師はすごいものだと感心した。おずおずとフレッドとミカの前に歩み出ると、見目麗しい顔を崩して歓声を上げた。
「わあ! 想像以上に似合う!!」
「ああ、確かに。これほど美しいユーリを他の奴に見せたくないな」
とんでもなく美形のふたりから賞賛され、恥ずかしさが込み上げ話題を変えた。