転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
そして、ルカはあのあと王都にあるクスフォード家で一晩過ごし、翌日の夕方に皆がいる領地の屋敷に帰って来た。
アリストロ家の人達と共に。

「ラーク!早く来てしまって申し訳ない」

「いや、それは別に気にしなくていいが、皆、予定が変わったのはどうしてなんだ?ジョージ」

クスフォード家とアリストロ家の当主達はお互いに説明する。

「クレアとルカ様が早くレオ様に会いたいって言ってなぁ。出発を早めたんだよ。ルカ様はひとりでも先に行くと言っていたんだが道中で何かあったら危ないだろ?」

「ああ、それはすまなかった。なぜかルカが王都に戻っていたと聞いて驚いたよ」

屋敷はバタバタと慌ただしくなった。
妻サファイアもテキパキと指示を出しておもてなしの準備をしている。

ガッ!

そして、この屋敷の階段を降りる音にしては不釣り合いな音と、ここではあまり見かけない服装の男が現れた。

「おっ!早かったな!琉翔!」

「…………誰?」

サラリとした金髪はハーフアップにざっと束ねられていて、上下は細身の黒い服装で銀のチェーンがジャラリと着いている。
指輪は太め、靴はゴツゴツした黒いブーツだ。

ロックバンドの人??

「レオ・アスター!これが真の姿だ!!」

「えええ!!?」



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