転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
「で?あとは何から聞きたいんだ?」
「服装と口調はあとで説明すると言っていましたが…。それと、騙すというのは?」
「レオ・アスター紳士バージョンとは優雅な装いの時だ。基本的にはこの格好が俺の素だな。シェイラとクレアには普段のこの格好のことは、学園でおまえらに会った当日に黙っておくように口止めしておいた」
「差が激しい格好ですね」
「そして、騙すのは『クスフォード・ツインズ』だ」
「え!? 僕達の!」
僕達のユニット名!
「やっぱりロックバンドを脱退してソロ活動していた『澪音』だな」
「え!? マジで!?『澪』に『音』の『れお』!?」
ルイは分かっていたようだ。
でも真璃愛は僕と同じでアスター先生が『転生者』だと今気づいた。
「琉生はすぐに気づくと思ってたが、どこで分かった?」
ニヤリと僕達を見る澪音。
「最初の違和感はホクロの説明もしていないのに僕とルカの見分けができてたところだな」
「ほぅ」
「決定的なのは個展だよ。レオ・アスターの名前は知っていたけど、作品は気にしてなかったからな。あの個展でまともに見たんだよ。おまえ以前でも(前世でも)アート活動して個展も開いてたし、作風も同じだった。強引に絵を僕に見せてたことがあっただろ?しかも、今回の個展の作品に東京タワーとか桜とか日本に繋がるものを描き込んでたよね?」
「ヒントだよ!今回の個展はヒント満載にしてやったんだよ。前の(前世の)時と同じような作品も選んだしな!」
「バカだろ」
「このままの俺だとすぐにバレるから紳士バージョンにしてたんだよ!それに、琉翔の考えてる時の顎に手を添えるクセはそのままだったからな。見分けはできたぜ」
「マジで澪音!? ふぅん。今は画家なのかぁ」
「いやぁ、真璃愛もいるとは思わなかったわ!久しぶりだよな!カルセオラ家と言えばオペラだな。おまえらは今も音楽なんだな」
「……え?ちょっとついていけないんだけど」
澪音は前世の頃に僕達と一緒の仕事が多かったから、プライベートでも自然とよく話すようになってた。
歌番組とか、バラエティー番組とかでも『仲が良いですね』なんて言われたりしたな。
「相変わらずだなぁ、琉翔は!それにおまえ『個展に来い』って言ってんのになかなか来ないしよ!来たと思ったらボーッとしてるし、ヒントも気づかないし」
「うっ!」
「まぁ、個展で『画家レオ・アスター』として発破かけるつもりだったから来てくれれば良かったんだけどよ。来るのが遅いから会えないかと思ったぜ」
「だからあんなにしつこく見に来いって言ってたんだ…」
「そのあとに、琉生にも画家レオ・アスターとして『クレアの恋を応援したいんだ』って協力を持ち掛けたんだよ」
「そうなんだ……」
チラリとルイを見る。
「黙っててごめんね、ルカ」
「しかもお前達『クスフォード』で『ルイ』と『ルカ』ってそのままじゃん!!クレアの手紙で知ったときは笑ったぜ!」
「そうそう!だよね!私も思ったわ!」
「それに琉翔ならクレアなんか好みドストライクじゃねーか!幾ら奥手な琉翔だったからって、何でこんなに何年も幼馴染みのままなのか不思議だったんだよ!」
「なッ!!」
僕は顔が赤くなった!
「……あのー、今さらなんだけど、僕はこの話を聞いていいの?内容はよく分からないけどさ。アスター先生とルイ様は別にいいと思って話をしてるんだよね?」
「まぁ、今さらだよな」
「ここまで協力してもらってるし、ヘンリー様なら大丈夫でしょ? つまらなくないなら良かったらこのままで」
「えと、信頼していただいていると?」
その言葉には皆が頷いた。
「フッ、ハハハッ!!ありがとう。ま、とりあえず聞いているから、気の済むまで話をしてよ。面白そうなことは大歓迎だよ」
「服装と口調はあとで説明すると言っていましたが…。それと、騙すというのは?」
「レオ・アスター紳士バージョンとは優雅な装いの時だ。基本的にはこの格好が俺の素だな。シェイラとクレアには普段のこの格好のことは、学園でおまえらに会った当日に黙っておくように口止めしておいた」
「差が激しい格好ですね」
「そして、騙すのは『クスフォード・ツインズ』だ」
「え!? 僕達の!」
僕達のユニット名!
「やっぱりロックバンドを脱退してソロ活動していた『澪音』だな」
「え!? マジで!?『澪』に『音』の『れお』!?」
ルイは分かっていたようだ。
でも真璃愛は僕と同じでアスター先生が『転生者』だと今気づいた。
「琉生はすぐに気づくと思ってたが、どこで分かった?」
ニヤリと僕達を見る澪音。
「最初の違和感はホクロの説明もしていないのに僕とルカの見分けができてたところだな」
「ほぅ」
「決定的なのは個展だよ。レオ・アスターの名前は知っていたけど、作品は気にしてなかったからな。あの個展でまともに見たんだよ。おまえ以前でも(前世でも)アート活動して個展も開いてたし、作風も同じだった。強引に絵を僕に見せてたことがあっただろ?しかも、今回の個展の作品に東京タワーとか桜とか日本に繋がるものを描き込んでたよね?」
「ヒントだよ!今回の個展はヒント満載にしてやったんだよ。前の(前世の)時と同じような作品も選んだしな!」
「バカだろ」
「このままの俺だとすぐにバレるから紳士バージョンにしてたんだよ!それに、琉翔の考えてる時の顎に手を添えるクセはそのままだったからな。見分けはできたぜ」
「マジで澪音!? ふぅん。今は画家なのかぁ」
「いやぁ、真璃愛もいるとは思わなかったわ!久しぶりだよな!カルセオラ家と言えばオペラだな。おまえらは今も音楽なんだな」
「……え?ちょっとついていけないんだけど」
澪音は前世の頃に僕達と一緒の仕事が多かったから、プライベートでも自然とよく話すようになってた。
歌番組とか、バラエティー番組とかでも『仲が良いですね』なんて言われたりしたな。
「相変わらずだなぁ、琉翔は!それにおまえ『個展に来い』って言ってんのになかなか来ないしよ!来たと思ったらボーッとしてるし、ヒントも気づかないし」
「うっ!」
「まぁ、個展で『画家レオ・アスター』として発破かけるつもりだったから来てくれれば良かったんだけどよ。来るのが遅いから会えないかと思ったぜ」
「だからあんなにしつこく見に来いって言ってたんだ…」
「そのあとに、琉生にも画家レオ・アスターとして『クレアの恋を応援したいんだ』って協力を持ち掛けたんだよ」
「そうなんだ……」
チラリとルイを見る。
「黙っててごめんね、ルカ」
「しかもお前達『クスフォード』で『ルイ』と『ルカ』ってそのままじゃん!!クレアの手紙で知ったときは笑ったぜ!」
「そうそう!だよね!私も思ったわ!」
「それに琉翔ならクレアなんか好みドストライクじゃねーか!幾ら奥手な琉翔だったからって、何でこんなに何年も幼馴染みのままなのか不思議だったんだよ!」
「なッ!!」
僕は顔が赤くなった!
「……あのー、今さらなんだけど、僕はこの話を聞いていいの?内容はよく分からないけどさ。アスター先生とルイ様は別にいいと思って話をしてるんだよね?」
「まぁ、今さらだよな」
「ここまで協力してもらってるし、ヘンリー様なら大丈夫でしょ? つまらなくないなら良かったらこのままで」
「えと、信頼していただいていると?」
その言葉には皆が頷いた。
「フッ、ハハハッ!!ありがとう。ま、とりあえず聞いているから、気の済むまで話をしてよ。面白そうなことは大歓迎だよ」