転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
紡ぐ音
1
クスフォード家の音楽室で『ツインズ』の曲をピアノを弾きながら歌っていた。
「やっぱりいい曲だね、ルイ」
「そうだな。この曲は特にルカのお気に入りだもんね」
コンコン!
「おい!」
「はーい、何?」
ノックして入ってきたのは澪音だ。
真璃愛のように強引に返事も聞かないでドアを開けそうなのに、そんなことはしない。
一応大人な澪音だ。
「どうしたの?」
「いろんな楽器があると聞いてな。お前達がいるって言ってたから来たんだ。見ていいか?」
今はクスフォード家に滞在している澪音。
なぜこの屋敷にいるのかというと、澪音だと分かると余計にアリストロ家に泊まらせるわけにはいかないから。
前世を知っているだけに、クレアとシェイラが心配だ。
『俺がアイツらに手を出すわけないだろーが。可愛い妹達なのによ!しかも、伯爵令嬢様だぜ?周りの目が厳しく光って守ってるんだぜ?』
なんて言ってたけど、ルイと僕とで両家の親に「僕達は先生と交流を深めたい」と交渉した。
画家の仕事の時はアリストロ家にいた方が画材や資料があるのでアリストロ家に行き、夜はクスフォード家に戻るということにした。
でもクスフォード家でも絵を描けるように部屋を澪音の希望通りに整えたので、ここでも絵を描いている。
澪音の隣国での仕事はまだ先の話なので、しばらくはこの屋敷にいる。
「流石、芸術を愛する音楽家のクスフォード侯爵家だな。貴重な楽譜や楽器がズラリと並んでいるな」
興味深く室内を見回している澪音。
「歴代の当主達が使っていたものや、集めたものだよ」
「おまえらすごいところに転生したな」
「音楽が身近にあって良かったよね」
「ピアノ以外に楽器は何かできるのか?」
興味深く楽器を見ている澪音。
「ヴァイオリンだね。お母様がヴァイオリニストだから小さな頃から弾いてたよ。ね、ルイ」
「そうだね。でも前世でもピアノを習っていたからか、ピアノばかり弾いていたよ」
「そうそう。お母様は少しがっかりしてたけど、ピアニストのお父様は喜んでたね」
小さな頃を思い出してルイと笑う。
「俺にもピアノ弾かせろ」
「今世でも音楽は好きなんだ」
「そりゃそうだよ。おおっ、良いピアノだな。近くにあれば弾きたくなるもんだよ!おまえらだって歌はもちろん、ダンスも好きなんだろ?」
「まあね」
僕とルイは澪音のピアノを聴きながら頷く。
「やっぱりいい曲だね、ルイ」
「そうだな。この曲は特にルカのお気に入りだもんね」
コンコン!
「おい!」
「はーい、何?」
ノックして入ってきたのは澪音だ。
真璃愛のように強引に返事も聞かないでドアを開けそうなのに、そんなことはしない。
一応大人な澪音だ。
「どうしたの?」
「いろんな楽器があると聞いてな。お前達がいるって言ってたから来たんだ。見ていいか?」
今はクスフォード家に滞在している澪音。
なぜこの屋敷にいるのかというと、澪音だと分かると余計にアリストロ家に泊まらせるわけにはいかないから。
前世を知っているだけに、クレアとシェイラが心配だ。
『俺がアイツらに手を出すわけないだろーが。可愛い妹達なのによ!しかも、伯爵令嬢様だぜ?周りの目が厳しく光って守ってるんだぜ?』
なんて言ってたけど、ルイと僕とで両家の親に「僕達は先生と交流を深めたい」と交渉した。
画家の仕事の時はアリストロ家にいた方が画材や資料があるのでアリストロ家に行き、夜はクスフォード家に戻るということにした。
でもクスフォード家でも絵を描けるように部屋を澪音の希望通りに整えたので、ここでも絵を描いている。
澪音の隣国での仕事はまだ先の話なので、しばらくはこの屋敷にいる。
「流石、芸術を愛する音楽家のクスフォード侯爵家だな。貴重な楽譜や楽器がズラリと並んでいるな」
興味深く室内を見回している澪音。
「歴代の当主達が使っていたものや、集めたものだよ」
「おまえらすごいところに転生したな」
「音楽が身近にあって良かったよね」
「ピアノ以外に楽器は何かできるのか?」
興味深く楽器を見ている澪音。
「ヴァイオリンだね。お母様がヴァイオリニストだから小さな頃から弾いてたよ。ね、ルイ」
「そうだね。でも前世でもピアノを習っていたからか、ピアノばかり弾いていたよ」
「そうそう。お母様は少しがっかりしてたけど、ピアニストのお父様は喜んでたね」
小さな頃を思い出してルイと笑う。
「俺にもピアノ弾かせろ」
「今世でも音楽は好きなんだ」
「そりゃそうだよ。おおっ、良いピアノだな。近くにあれば弾きたくなるもんだよ!おまえらだって歌はもちろん、ダンスも好きなんだろ?」
「まあね」
僕とルイは澪音のピアノを聴きながら頷く。