転生した双子アイドルは伯爵令嬢に恋をする ~一途な恋の音色~
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プロの楽団を招いての音楽祭のダンスパーティー。
華やかな音楽に合わせて、ダンスフロアにいる学生達、ルイとシェイラ、僕とクレアは踊り始めた。
学生達の色鮮やかなのドレスが、クレアの綺麗な髪と僕の色のドレスがふわりと舞う。
クレアの首元では僕が誕生日に贈ったネックレスもキラリと光る。
「とても綺麗だよ、クレア」
「素敵なドレスをありがとう、ルカ」
照れながら微笑み返してくれるクレア。
「もちろんドレスも似合っているけど、君が綺麗なんだよ」
さらに顔を赤くして照れているクレアを見て僕は甘く微笑む。
「一緒に踊るのは久し振りだね」
「そうね」
クルリとターンをする。
「あれ?上手になったね」
「本当?練習したのよ。でもルカみたいに得意にはならないわ。やっぱり苦手」
「フフッ。ゆっくり踊ろう」
小さな頃のクレアは足元ばかりを見て踊っていたね。
僕の足を踏まないようにと。
僕はステージでは緊張しないのに、君とのダンスは別だった。
誘うのも緊張して、体が触れる距離にいることにドキドキして。
そして、君とダンスを踊るたびに僕は願いを込めていた。
その願いが叶って初めての君とのダンス。
「こうやって、堂々とクレアと一緒に踊れて嬉しい。僕は君と踊るたびに、君の特別になりたいとずっと思っていたんだ」
「……私もよ、ルカ」
やがて、ゆっくりと音楽が終わる。
僕のホクロのある右手でクレアの手を握り、真っ直ぐに見つめる。
「好きだよ、僕のクレア」
手の甲にキスをして、愛しい君を抱きしめた。
「……うわぁ。あの王子様達、他の人がいることを忘れていない?」
ダンスフロアの周りにいる生徒達が顔を赤くして見ている。
愛しい恋人を抱きしめたままのルイとルカ。
「忘れているというか、天然というか……」
ダンスフロアを見渡せる2階から見ているヘンリー様とノア様。
「途中から他の人はいなくなって、自分達だけしか踊っていなかったのも気づいてないんじゃない?」
「そうだろうね」
「あ、マリアンヌ様に声を掛けている人がいるよ」
ヘンリー様が教える方をチラリと見ると、その男は強引にダンスに誘い始めた。
「……」
「あれ?天使の笑顔のノア様なのに恐い顔してる」
「……ちょっと行ってくる」
手を振って見送るヘンリー様。
そんな彼の名を呼ぶ可愛らしい声がして振り向くと、彼の愛しい婚約者がいた。
「お疲れさま。生徒会のお仕事は終わった?もう僕が君を独占してもいいのかな?」
手を引いて抱きしめたヘンリー様も人のことは言えないほど、周りの目は気にしていなかった。
華やかな音楽に合わせて、ダンスフロアにいる学生達、ルイとシェイラ、僕とクレアは踊り始めた。
学生達の色鮮やかなのドレスが、クレアの綺麗な髪と僕の色のドレスがふわりと舞う。
クレアの首元では僕が誕生日に贈ったネックレスもキラリと光る。
「とても綺麗だよ、クレア」
「素敵なドレスをありがとう、ルカ」
照れながら微笑み返してくれるクレア。
「もちろんドレスも似合っているけど、君が綺麗なんだよ」
さらに顔を赤くして照れているクレアを見て僕は甘く微笑む。
「一緒に踊るのは久し振りだね」
「そうね」
クルリとターンをする。
「あれ?上手になったね」
「本当?練習したのよ。でもルカみたいに得意にはならないわ。やっぱり苦手」
「フフッ。ゆっくり踊ろう」
小さな頃のクレアは足元ばかりを見て踊っていたね。
僕の足を踏まないようにと。
僕はステージでは緊張しないのに、君とのダンスは別だった。
誘うのも緊張して、体が触れる距離にいることにドキドキして。
そして、君とダンスを踊るたびに僕は願いを込めていた。
その願いが叶って初めての君とのダンス。
「こうやって、堂々とクレアと一緒に踊れて嬉しい。僕は君と踊るたびに、君の特別になりたいとずっと思っていたんだ」
「……私もよ、ルカ」
やがて、ゆっくりと音楽が終わる。
僕のホクロのある右手でクレアの手を握り、真っ直ぐに見つめる。
「好きだよ、僕のクレア」
手の甲にキスをして、愛しい君を抱きしめた。
「……うわぁ。あの王子様達、他の人がいることを忘れていない?」
ダンスフロアの周りにいる生徒達が顔を赤くして見ている。
愛しい恋人を抱きしめたままのルイとルカ。
「忘れているというか、天然というか……」
ダンスフロアを見渡せる2階から見ているヘンリー様とノア様。
「途中から他の人はいなくなって、自分達だけしか踊っていなかったのも気づいてないんじゃない?」
「そうだろうね」
「あ、マリアンヌ様に声を掛けている人がいるよ」
ヘンリー様が教える方をチラリと見ると、その男は強引にダンスに誘い始めた。
「……」
「あれ?天使の笑顔のノア様なのに恐い顔してる」
「……ちょっと行ってくる」
手を振って見送るヘンリー様。
そんな彼の名を呼ぶ可愛らしい声がして振り向くと、彼の愛しい婚約者がいた。
「お疲れさま。生徒会のお仕事は終わった?もう僕が君を独占してもいいのかな?」
手を引いて抱きしめたヘンリー様も人のことは言えないほど、周りの目は気にしていなかった。